ひより(和ばら)
作出:2009年/Rose Farm Keiji(日)
樹形:小型・半横張性シュラブ(樹高横幅共に60㎝くらい)
花期:中咲・四季咲き
花径:中大輪(約8cm)
備考:國枝啓司氏が孫のために作出。優しく暖かな日和の中で、感じる幸せを表現したいと命名(公式サイトより)
初めて育てたバラは、ひよりでした。
純白、象牙色、白磁と優美な白色に、淡いさくらのような桃色が美しい和ばら。耐病性は最弱の名を冠しても、最愛の品種。
気温によってピンクが強めになりますが、品種としては白桃のような瑞々しくてなんとも言えない色です。
春と秋で、健やかな美しさから憂いを帯びた哀愁、凛とした静謐さなど、さまざまな姿を見せてくれます。芳醇な香りと花持ちの良さが素晴らしい。やわらかな心持ちで、そっと人生に寄り添ってくれる……、そんな素晴らしい和ばらです。
咲きたがりというか、春は次々と花を咲かせます。そして5月も終わろうかというころ、咲き疲れたとでも言うように葉を落とします。ええ、それはもう全部落とします。モウダメー
前述したように、耐病性は……うどんこ病と黒星病に対して最弱と思います。消毒を止めるとあっという間に侵食されて、はげちゃびんになります。
春の一番花は恥じらうような桃色でした
ベラボンなどのマルチングも必須です。なぜなら葉が落ちると完全に成長を停止し、回復に時間がかかります。それはベーサルシュートの発生も阻害されることを意味しています。
あどけない目覚め
陽光を求めてふわりと咲く花容
今年はいくつものひよりの鉢で、ベーサルシュートを認めました。「やったー!」と思っていたのも束の間、あまりに勢いが良く、反動で他の枝が萎れる始末。一進一退。
ひとりで……!
ひとりで生きるんだ……!
と言いたくなるくらい手のかかる品種です。
若い苗は軽めの剪定、花柄摘みくらいにとどめ、葉をたくさん残すようにすると、翌年の成長が早いように感じました。
最悪な品種と思いましたか?
僕は鉢で6苗と地植えに5苗を育ててます(多い)。それはなぜか?
柔和な美しさを誇る女王
この素晴らしい花を見たら、ね……。中大輪のロゼット咲き。香りも濃厚なミルラで、素晴らしい花容です。色味は気温によって白〜さくら色に変化しますが、その移ろいも美しいです。
花は室内で楽しむのも良し
最貧弱でいつも病気になって項垂れて、手がかかって仕方ないのですが……、世界で1番美しいバラであると声を大にして伝えたい品種です。
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